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2022/07/01

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犯罪被害者には優しくない社会

前々回のブログの中で実例で紹介した女性はどうなったか・・・
今回は、その後を紹介したいと思います。



私も今回のような事例は初めてでした。
何故なら性犯罪は被害者が口をつぐんでしまうので
なかなか表に出てこないからです。


そして、警察が介入するような事件であっても
被害者側の負担は経済的にも精神的にも大変な負担があるということです。


お話を聞いて驚いた事も多かったです。


これでは、被害者の方もなかなか警察にも相談しにくい事が多く
改正できたならば泣き寝入りする被害者を少なく出来るのではないかと思います。


そのためには、法の改正や全国の警察、検察の連携が不可欠ではないかと感じます。
仕事にリモートが不可欠なものになっている今
司法の方にも、もっと活用して頂けたら・・・痛感しています。


目次

知っていましたか?

今回、巻き込まれた女性の事件で周りの方たちは
精神的にも金銭的に大きく被害を受けたのだから相手に対して
損害賠償請求をするべきだと・・・

まず、被害届を出すまでの大変な事
今回の女性は遠く離れた実家に避難しました。

事件の起きた現場を管轄する警察署が担当です
そして、被害届を出せるのも担当警察署
事情聴取、現場検証・・・全て被害者本人が出向かなければなりません。

でも、被害者が怖い思いをして・・・やっとの思いで逃げた場所に
行かなければならない事がどれほど大変なことか
もちろん、現場の刑事さん達も理解はしていますが
個人の考えだけではどうにもならない事なので葛藤も多いようです。

私もこれは初めて知りましたが
性被害は刑事事件
損害賠償請求は民事訴訟

民事の請求を同時に起こした場合、刑事事件の刑罰が軽減されるとのこと
(民事の方で、すでに償って罰を受けているという判断のようです)

被害届を出すと検察の呼び出しにも応じなければならず(2,3回あるそうです)
加害者も同様でそれを経て起訴か不起訴かが決まります。

起訴の場合はさらに裁判所の呼び出しに応じなければなりません。
被害者は何度もその場面を思い出さなければならない・・・何という苦痛でしょう。

こんな時、管轄警察と避難先の警察とが連携して対処する方法はないのでしょうか
事情聴取を録画して被害者が何度も同じ事を話さなくてもよい環境を
作る事は出来ないのでしょうか
大抵の事はリモートで出来るこの時代、なぜ被害者が心身共に傷ついて
事件を解決するために又傷つかなければならないのでしょうか

優しくない社会

彼女は犯罪被害者になり職を失い、借りたばかりのアパートも出なければならない
状態になったのにもかかわらず、追い打ちをかけたのは
違約金、部屋のクリーニング代、荷物の廃棄や引越し代・・・交通費・・・

収入がない状態にされたのに、出費は当たり前のように次から次へと・・・
事情を話しても、「そんなこと本当にあるんですね」で終わる

誰かの助けがなければ本当に大変な事です。
家族の負担も計り知れない。


例えばアパート等々解約の違約金も警察が介入しなければいけない事件など
特例があっても良いと思います。
その場所が事件現場になっていたかもしれません。
そうなった場合、そのアパートは事故物件となり
もっともっと損害は大きかった筈です.

沢山の事を乗り越えて彼女は今
体の調子を見ながら周りの人たちに支えられて
一歩ずつ前に進みだしました。

脱帽です。傷ついた心と体で自分にムチ打ちながら
負けたくないと・・・すべての事を乗り越えてここまできました。

加害者は警察に呼び出されて厳重警告を受けました。

これも、彼女の意志!
これ以上自分の時間を加害者に奪われたくないとの事で
出した結論です。

まとめ

人は皆、自分の人生を生きる権利があります。
誰かの手によって壊されてしまっていいものではない!

今回のような事に遭遇する度に私は、加害者に対して憤りを覚える
被害者の苦しみ、悲しみに寄り添う度に対策を考えます。

自分はちゃんと寄り添うことができただろうか?
少しでも気持ちを軽くする手伝いができたのか?
自問自答の日々です。

今回は、多くの経験をさせていただきました。
運よく警察の方のお話を伺うチャンスを頂きましたし
一つ犯罪が起こると実に多くの人が関わる事になります。

一人の人間が起こす犯罪、そこには犯罪を起こした人間の家族、親戚、友人
その犯罪の為に被害者がいてそこには又家族、親戚友人がいます。

たった一人の為にどれほどの人が泣いたり、怒ったり、今まで営んでた
生活が奪われたりするのか・・・
そして、被害者には心のケアがとても重要になります。
きちんとしたケアがないと今後の生活に重大な問題を残す事があります。

私たちは普段生活する中で自分が犯罪に巻き込まれることがあると
思って生活はしていません。
でも、自分が感じている以上に側に存在する現実がある事を
知って頂けたら幸いです。

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